地域包括ケアに必要な「共通の土台」とは
- 佳嗣 廣川

- 8月15日
- 読了時間: 2分
地域包括ケアシステム
この言葉を聞いたことがある方は多いと思います。医療・介護・福祉・行政が連携し、一人の暮らしを支えるための仕組みです。しかし、現実の現場ではこうした声が聞こえてきます。「情報はあるのに、つながらない」「同じ人を支えているのに、全体像が共有できない」「会議の場では理解できても、日常のやりとりに落ちてこない」なぜでしょうか。
“共通の土台”がないからそれは、情報や気持ちを受け止める「共通の土台」が欠けているからです。医師は診療記録を持っている
看護師は日々の観察を持っている
ケアマネは生活全体のプランを持っている
行政の保健師は制度や資源を把握しているしかし、それぞれの情報は別々に存在し、互いに届きません。結局、「誰が何を知っているのか」が不透明なまま支援が進んでしまいます。
PrimaryTouchが目指すことCCRM(Community Care Relationship Management)は、この“分断”をつなぐ仕組みです。AIが日常的に拾い上げた生活の兆しを整理する
それを多職種で共有できるシンプルなビューにまとめる
必要な時に必要な人だけがアクセスできるよう制御するつまり、専門職ごとの「点」を、地域全体の「線」につなぐのです。
「共通のイメージ」を持つことの力ある高齢女性のケースでは、次のような変化がありました。以前は、医師・看護師・ケアマネ・家族が「元気に見える」「いや、少し弱っている」とバラバラの印象を持っていました。しかし、PrimaryTouchで日常の小さな変化が記録・共有されると、全員が「外出が減っている」「趣味の話題が減った」と同じイメージを持てるようになりました。結果として、支援の方向性が揃い、本人も「みんながちゃんと自分を見てくれている」と安心できるようになったのです。
PrimaryTouchが考える「未来よし」の関係私たちが大切にしているのは「お客よし・自分よし・地域よし・未来よし」の関係です。地域包括ケアにおいても、この四方良しを実現することが目標です。患者本人が「見守られている」と感じる
支える医療者が「やってよかった」と思える
地域が「連携できている」と実感できる
未来世代が「この仕組みがあってよかった」と言えるその共通の土台を、CCRMは形にしていきます。
地域包括ケアは、理念だけでは動きません。必要なのは、現場が日常的に使える「共通の土台」です。PrimaryTouchは、その土台を支える実践的な仕組みです。氷山の下にある「見えない課題」を一緒に見つめ、地域にあたたかさを取り戻していきたいと思います。



