top of page

プライマリケアの未来は「家族思考のケア」にある

  • 執筆者の写真: 佳嗣 廣川
    佳嗣 廣川
  • 9月15日
  • 読了時間: 2分

医療の現場でよく耳にするのは、患者本人の症状や治療の話です。

しかし、診察室の外に目を向けると、実は「家族」という存在が大きな影響を与えていることに気づきます。


病は“個人”だけではなく“家族”に宿る高齢の父親の通院に付き添う娘さん。糖尿病の治療を続ける夫を見守る妻。小児ぜんそくを抱える子どもを支える両親。病気を抱えるのは個人ですが、その重さを一緒に背負うのは家族です。家族の状況が変われば、患者の治療継続にも大きく影響します。


家族の支えを医療の中に位置づけるこれまでの医療は「患者本人」を中心にしてきました。けれどもプライマリケアの原則に立ち返ると、「包括性」と「継続性」は家族単位で考える必要があります。家族の負担や価値観を理解しなければ、本当の意味での支援はできません。「家族も含めて支える」ことが、これからのプライマリケアに欠かせないのです。


PrimaryTouchは、家族もケアの輪に自然に組み込むことができます。診察内容のおまとめを、家族と共有できる、患者の日常の変化を、家族も一緒に把握できる


家族の声もAIが拾い、医師や看護師に届けるこれにより、患者・家族・医療者が同じ情報を共有し、同じ目線で治療や生活を考えることができます。


「家族思考のケア」がもたらす未来たとえば、ある在宅療養中の患者さんでは、PrimaryTouchを通して「家族の不安」が早期に拾われました。その情報が医師に届き、早めの介入につながった結果、入院を防ぐことができました。これは「患者を救った」だけではありません。「家族の安心」を守ったことでもあります。支えられる側だけでなく、支える側も「これでよかった」と思える。その相互の満足が、医療の未来を持続可能にします。


医療は人を支える営みですが、その人は必ず「家族」という文脈の中に生きています。だからこそ、プライマリケアの未来は「家族思考のケア」にあるのです。PrimaryTouchは、家族も巻き込みながら医療をつなぎ、支え合う未来を描いていきます。


「生きていてよかった」と思える瞬間を、本人にも、家族にも、そして支える医療者にも。

 
 
bottom of page